キャンプ場には「林間サイト」と呼ばれるタイプがある。木々に囲まれたサイトのことで、芝生が広がる開けたサイトとはまるで雰囲気が違うらしい。
3回キャンプをしてきたけど、行ったのは全部開けたサイトだった。TORAMIIも浦安もGRAND lodge FIELDも。次のキャンプ場を探していたときに、アークの森キャンプ場を見つけた。写真に映っていたのは、竹林に囲まれたサイト。
これは今までと全然違うやつだ、と思った。
アークの森キャンプ場 — 空気が変わる瞬間
アークの森キャンプ場に着いた。
サイトに向かうと、頭上を木々が覆っている。竹林が立ち並んでいて、光が木漏れ日になって差し込む。GRAND lodge FIELDの広い芝生とは、もう景色が全然違う。
案内してくれたキャンプ場の方がとにかく陽気な人で、気さくにサイトの説明をしてくれた。大きなキャンプ場にはない距離感というか、個人運営ならではのアットホームな温かさがあった。
林間サイトに車を横付けして、荷物を降ろす。Naturehikeのテントを張って、キャノピーを跳ね上げて、チェアとテーブルを並べる。4回目ともなると設営の流れは体に入っている。
設営を終えて椅子に座り、周りを見渡したとき。
これまでのキャンプとは空気が違った。頭上に枝が広がっていて、風が吹くと竹がざわざわと鳴る。開けたサイトの開放感とは対極にある、囲まれている感覚。森の中にテントがあるんじゃなくて、森の一部にテントが溶け込んでいるような。
「本当に自然の中にいる」。3回キャンプをやってきたけど、この感覚は初めてだった。
砂利サイトで学んだインナーマットの必要性
ただ、林間サイトにはこれまでと違う問題もあった。
地面が砂利だった。
芝生やフリーサイトの土の上とは違って、小さな石がトゲトゲしている。グランドシート(テントの下に敷くシート)は持っていたけど、テントの中に座ると底面を通して石の角が突き上げてくるのが分かる。
ここに2回目のキャンプから持ち込んでいるエアベッドを敷いた。芝生の上では快適だったのに、砂利サイトでは事情が違った。帰宅後に確認すると、少し空気が抜けやすくなっている。穴が空いたかもしれない。
テントの中に敷く厚手のマット(インナーマット)があれば、砂利の突き上げを軽減できて、エアベッドも守れたはず。芝生サイトではグランドシートだけで困らなかったから、テント内の敷物は後回しにしていた。砂利サイトに来てみて、後回しにしたツケが出た。
次にアークの森に来るときは、インナーマットは絶対に持っていく。林間サイトを続けるなら避けて通れない装備だと分かった。
飯盒で初めてご飯を炊いてみた
このキャンプのもう一つの挑戦が、飯盒(はんごう)炊飯だった。
Amazon でキャプテンスタッグの兵式飯盒を買った。テントから焚き火台、調理器具まで合わせて5万円以上使ってきたけど、飯盒は数千円。キャンプで炊きたてのご飯を食べたい、というだけの動機で気軽に追加できる価格だった。YouTube で「飯盒 炊き方」と検索して何本か動画を見た。やることは水の量を合わせて火にかけるだけ。火加減が怖かったけど、動画を見る限りそこまで難しくなさそうだった。
焚き火台の上に飯盒を載せて、炊飯開始。蓋の隙間から蒸気が出始めて、チリチリと音がする。しばらく待って、火から下ろす。
蓋を開けるまでの数秒がやたらと緊張した。
ちゃんと炊けていた。底にうっすらおこげが付いているくらいで、芯が残っている感じもない。YouTube で見た通りの水加減でそのままいけた。
炊きたてのご飯の上に具材を載せてビビンバにした。
外で食べるビビンバは反則だった。飯盒のご飯がほかほかで、2月の冷たい空気の中だとその温かさが沁みる。マルチグリドルで肉も焼いて、ビビンバに追加する。
飯盒炊飯、もっと難しいと思っていた。火加減さえ気をつければ、初心者でもなんとかなる。少なくとも今回は成功した。
キャプテンスタッグ 林間 兵式ハンゴー 4合炊き
林間サイトに泊まりで来たい
食後は焚き火。4回目だから火おこしは慣れた。
ただ、林間サイトの焚き火は、開けたサイトとは雰囲気が違う。周りの木の幹や葉に炎の光が反射して、揺れるたびに影が動く。2月の寒さの中で焚き火の前に座っていると、正面だけ暖かくて背中は冷える。その不均一さが、なぜかちょうどいい。
アークの森で1日過ごしてみて、気づいたことがある。
今までのキャンプは「外でBBQをしてテントで寝る(もしくは過ごす)」だった。林間サイトは「森の中で過ごす」に変わる。やっていることは同じなのに、周囲の環境が違うだけで体験がまるで別物になる。
帰り道、「泊まりで来たい」と口に出していた。デイキャンプでこの雰囲気なんだから、夜はもっといいはずだ。暗くなった林間サイトで焚き火を囲んで、そのまま森の中で眠る。
「寝袋とマットがまだないでしょ」
そう、まだない。砂利対策のインナーマットも必要。泊まりキャンプまでにはもう少し準備が要る。でも、泊まりで来たいと思えるキャンプ場に出会えたのは、4回のキャンプで初めてだった。
アークの森キャンプ場の施設情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | アークの森キャンプ場 |
| タイプ | 林間オートサイト(車横付け可) |
| 地面 | 砂利 |
| 予約 | なっぷで予約可能 |